インタビュー


INTERVIEWインタビュー


- 2022.3.8
- 企業インタビュー
ゴールがない中でやり続けられることこそ、アスリート最大の強み
小林慎一朗
早稲田大学スポーツビジネス研究所 招聘研究員/アスリートキャリアコーディネーター
マネジメント事務所でサッカー日本代表選手のマネジメント業務を経て、サッカー番組の制作プロデューサーへ転身。Jリーグや2002FIFAワールドカップ日本/韓国大会、2006FIFAワールドカップドイツ大会など、数多くの番組制作に携わる。現在、社団法人のマネージャーとして勤務する傍ら、早稲田大学スポーツビジネス研究所・招聘研究員としてアスリートのセカンドキャリア問題の解決に尽力する。早稲田大学大学院スポーツ科学研究科 スポーツクラブマネジメント専攻(修士課程修了)
学生時代のエピソード
当時からスポーツが大好きで、バイトをして貯めたお金で、オリンピックや海外リーグ、日本代表戦などの試合を海外で観戦する日々を送っていました。訪れた国は30か国を超え、趣味のスポーツ観戦に多くの時間を費やしました。ここで学んだことは、どんな趣味でも多くの時間を費やし真剣に向き合うことで、趣味や遊びが学びに変わり価値が出てくるということです。趣味や遊びだとしてもとことんやり抜くことで、それが自分の武器となり、社会に出た時に非常に役立つと感じています。例えば、読書が趣味で週1冊、年間50冊読む人と、3日に1冊、年間120冊読む人では、同じ趣味でも人を引き付ける力が違ってきます。突き抜けた趣味や遊びは、非常に価値がでてきます。比較的時間に自由が利く学生時代に、自分の好きなこと、趣味や遊びに多くの時間を割き、全力で向き合うことも大切だと思います。
アスリートとの仕事を通じて感じたアスリートの強みと弱み
今まで様々なアスリートの方と仕事やプライベートで接してきて感じるアスリートの最大の強みは、ゴールがない中でやり続けられるところだと思います。例えば、陸上競技の100mで10秒を出せば、9秒99を目指すし、日本記録を出せば日本新記録を目指します。社会もゴールがない世界であり、目標を達成しても、翌年にはさらに高い目標が設定される場所ですから、永遠にゴールがない中で、現状に満足せずやり続けられる力はアスリートの強みであり、社会に出た時に最も活きる能力だと思います。また、練習、試合を通じてビジネスの基本でもあるPDCAサイクルを常に回しており、目標から逆算したトレーニングスケジュールの組み立て、目標を達成するために逆算して努力を重ねられる力など、社会で求められる多くのスキルを、競技を通じて身に着けている点は、社会に出てから大きな武器になります。
一方、アスリートの弱みは「〇〇しかしてこなかったから」と言って、競技以外のことを遠ざけ、避ける傾向にあることだと思います。私がアスリートの近くにいて感じることは、これだけ1つのことに向き合える人は、競技だけでなく他のことでもスイッチが入った時の集中力の高さと、集中力が高まった時の頭の回転の速さは素晴らしいものだと感じています。アスリートの皆さん、競技以外のことに対して苦手意識を持つ必要はありません。
部活動と学業の両立に取り組む後輩たちへのメッセージ
大多数の学生アスリートは、大学卒業時にアスリートとしてのキャリアを終えることになると思います。卒業すると初めて競技が中心ではない生活を送ることになります。この変化にスムーズに対応するためには、競技に集中しつつ、他の活動や学業にも興味関心を持つことが大切です。競技以外の活動にも積極的に参加し、競技以外で出会う仲間と過ごす時間も是非大切にしてください。多くの方と交流し視野を広げて欲しいと思います。また、今の時代は、AIや急速な技術の進化で「将来〇〇になりたい」と思っていても、その仕事がある確証がありません。これからは、「これもやりたい」「あれもやりたい」という気持ちを大切にし、たくさんのことに興味関心を持つことが大切だと思います。
stairへの期待
スポーツの世界では「弱みを見せないように」と教えられて育っているアスリートも多く、人に頼ったり助けを求めることが苦手な人が多いです。そういった中で学生アスリートに特化したstairによるサポート体制が、学生アスリートの心の支えになることや学生アスリートが気軽に相談できるような関係性を構築されることを期待しています。多くの学生アスリートが社会で活躍することを期待しています。(取材日:2021年11月7日)
<経歴>小林慎一朗:早稲田大学スポーツビジネス研究所 招聘研究員/アスリートキャリアコーディネーター
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小林慎一朗早稲田大学スポーツビジネス研究所 招聘研究員/アスリートキャリアコーディネーター
マネジメント事務所でサッカー日本代表選手のマネジメント業務を経て、サッカー番組の制作プロデューサーへ転身。Jリーグや2002FIFAワールドカップ日本/韓国大会、2006FIFAワールドカップドイツ大会など、数多くの番組制作に携わる。現在、社団法人のマネージャーとして勤務する傍ら、早稲田大学スポーツビジネス研究所・招聘研究員としてアスリートのセカンドキャリア問題の解決に尽力する。早稲田大学大学院スポーツ科学研究科 スポーツクラブマネジメント専攻(修士課程修了)
企業インタビューゴールがない中でやり続けられることこそ、アスリート最大の強み
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玉井凛関西大学 社会科学部 少林寺拳法部及び体育会本部所属
小学4年生から地元の道場で少林寺拳法を始め、中学時代は道場に引き続き通いながら、剣道部に所属していました。その後、道場で教えてくれていた先生が顧問を務めている高校に進学し、インターハイを目指して続けました。しかし、結局叶えることができず、諦めきれなかったので、大学でも少林寺拳法を続けるために関西大学に進学しました。学業面では、大学1〜2年生の間はインターネットコミュニケーション、社会病理学、心理学、経済学など色々な分野を交えながら人間がどう動いているのかを観察し、それがなぜかを学んでいます。3年生からはゼミナールに所属し、福島の原子力発電所について学ぶ予定です。
学生インタビュー目標にむけた他者との切磋琢磨と協働こそ、部活動の醍醐味
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津田晃毅関西大学 経済学部 拳法部及び体育会本部所属
中高時代は野球部に所属し、大学進学後も準硬式野球を続ける予定でしたが、自分が所属する学部のキャンパスと練習場がかなり離れていたため、他の競技を探していたところ日本拳法を見つけたので入部をしました。そして学業面では、中高と地元の公立に通い、大学受験後関西大学に進学しました。大学では経済学を学びつつ、統計について学ぶゼミに所属をしていました。
学生インタビュー部活に所属して得た”体育会本部長”という貴重な経験
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五十嵐なるほ上智大学 経済学部 ヨット部所属
小中学は地元の公立で学び、高校は都立高校に進学。生徒会で活動していた中学時代とは違い、運動がしたいと思い、水泳部に所属。大学受験後、上智大学経済学部経営学科に進学しました。現在は、マーケティング領域のゼミナールに所属しながら経営への理解を深めつつ、社会学などの授業も取り社会全体の流れや近現代史などを学んでいます。ヨット部では主将、体育会本部就活担当をしています。
学生インタビューヨットに関わる時間から、人生の楽しむ幅の広がりを感じています。
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AMBASSADOR
stairでは、対象大学として参加する各大学体育会OB会様等を「stairアンバサダー」として連携することを順次進めています。こうした取組みから、学生の皆さまにおいてより最適な就活環境の提供を行います。
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